繊維板

繊維板

繊維板は木の繊維を熱圧成型したものです。木の繊維を乾燥させることで木の接着特性により繊維同士が密着します。ボードの表面の層の繊維の方がは内側の層に比べ細かくなっています。そのため、ボードの表面は均一に滑らかになっています。ボードの特性を高め、原材料のばらつきや製造方法を均一化するために接着剤や添加剤が使用されることもあります。ただし、繊維板の主要な原料は木の繊維で、添加剤の量は1%以下になっています。

撥水性の接着剤としてパラフィンが一般的に使用されます。でんぷん、人工樹脂、硬化剤は強度を高めるための結合剤として使用されます。化粧板、紙、布、プラスチック、グラスファイバー、金属、コルクなどが繊維板のコーティングに使用されます(一般的な寸法は図1を参照)。

標準的な繊維板は主に2つのカテゴリに分類されます。

  • 多孔質
  • 硬質

基本的な特性については、繊維板は木材に匹敵しており、強度、堅牢性、ぬくもりなど、木材の優れた特性すべてを備えています。また、その製造方法により、以下のようなメリットがあります。

  • 均一で木目がない
  • 密度が高いが通気性がある
  • 加工しやすく設置に時間がかからない
  • 追加の絶縁材として効果が高い
  • 価格競争力がある

多くの繊維板製品は表面材の排出量でM1クラスに分類されます。素材の分類には内装用建築資材の分類に加え、排出量の上限値も含まれています。M1クラスには排出量テストを受けた素材が含まれ、その不純物排出量は最も厳しい要件をクリアしています。

骨組みの一部としての繊維板

遮風板

多孔質繊維板に使う樹脂とワックスを増やすことで、耐侯特性が高まります。このような処理を施したボードは、木造枠組の外壁用の遮風板として最適です。また、壁の構造材の剛性も高まります。

遮風用のボードは厚さ12~25mmで製造されます。最も一般的なボードのサイズは1,200mm x 2,700/3,000mmです。繊維板の強度と絶縁特性により、厚さ25mmの外壁の遮風板はいわゆるシングルフレーム工法に最適です。ボードの熱伝導性が低いため構造物の温度が上がらず、断熱特性が向上します。

外壁の遮風板に加え、屋根の遮風板としても使用できます。傾斜した屋根の場合、特に空洞部の吹付けにウッドファイバーウールなどの断熱材を使用する場合は、耐侯性の繊維板は空洞部上部に張るボードとして適しています。

撥水性の遮風板は木造枠組の二重床板、床の下張りスペースの耐力床にも適していて、この板の上に床下断熱材を敷きます。

内装の内張り

繊維板は内装の内張りに適しています。

  • すべての標準的な繊維板
  • インテリアボードと呼ばれる、内装の内張り用に加工された繊維板

内装の内張りの際の注意点:

繊維板は夏用コテージの内装の内張りにも大変適しています。ただし、繊維板を水を使う部屋やタイルの下地には使わないでください。

乾いた内装空間では、湿度による繊維板の変化はごくわずかです。多孔質繊維板の「突き合わせ継手」は完全にならすことができるので、壁の表面が切れ目のない均一な状態になります。

内装の内張りでは、多孔質繊維板と穿孔加工を施した硬質繊維板が騒音を抑える効果も発揮します。

未加工のボード

多孔質繊維板(未加工のボード)は内装の壁や天井、外壁内部の追加の断熱材の両方の用途に適しています。厚さ12mmのボードを1層または2層にするか、厚さ22mmのボードを使用することもできます。2層にして使用する場合は、縦のジョイント部分が重ならないように注意します。未加工の繊維板は表面クラスEに分類されます。

工業用繊維板と加工製品

工業用(特に家具やドア)には硬質繊維板や、さまざまなコーティングを施した加工製品を使用することが一般的です。

塗装をした硬質繊維版は主に木工品や家具業界で使用されます。硬質繊維版は展示ブースや内装装飾にも適しています。サイズは通常1,220mm x 2,440/2,745/3,050mmで、厚さは3.0mm、4.8mm、6.0mmです。

上記のボードに加え、化粧板、紙、布、プラスチック、グラスウール、金属、コルクも繊維板のコーティングに使用されます。

繊維板を使ったその他の加工製品は主に特定の用途のための(標準的な)ボードで、その用途に合わせてさまざまなコーティングや「含浸」が施されます。例えば、硬質繊維板の加工には顧客の要望に合わせて、塗装、サイズに合わせたカット、クエンチ油による加工、さまざまなコーティング、穿孔加工などがあります。

MDF(中密度繊維板)は接着剤で圧縮した木質繊維でできています。製品により接着剤の量が異なります。MDFは製造方法と接着剤の含有の点で他の繊維板と異なります。さらに、このボードに使用される木質繊維は非常に細かい繊維です。MDFボードは特に家具業界で使用されますが、内装装飾用に化粧板や塗装した薄板を張った製品やパネル製品もMDFで作られています。MDFはフィンランドでは製造されていません。

注文

繊維板の注文時には、以下の情報が伝えられます。

  • 通常の厚さ(mm)
  • ボードのサイズ(mm x mm)
  • ボードのタイプ(硬質繊維板など)
  • コーティング加工の繊維板の場合、製品名または両面のコーティングの品質、厚さ(g/m2)、端の処理方法と色
  • 可能な追加加工と場所(穿孔加工など)

保管

輸送中と保管中はボードを乾燥、湿気、ほこり、直射日光から保護し、直接地面に置かないようにし、へこみや傷が付かないようにします。ボードは平らな場所に伏せて保管します。必要に応じて、0.5m間隔で支持用の木材を使います。重ねたボードはシートで覆ってください。

硬質繊維板とクエンチ油で加工した繊維板は、通常設置前に湿らせます。1平方メートルあたり約0.25リットルの水が必要です。ボードの湿らせた面同士を合わせて積み重ね、プラスチックで覆って3日ほど置きます。その後、ボードが湿った状態のままで設置します。

半硬質と多孔質繊維板は水で湿らせないでください。実際の設置場所と同じ程度の湿度の部屋で空気に当てます。空気に当てる際には、仕切り板を使うなどしてボード同士が重ならないようにし、壁に立てかけるなどしてください。2~3日間空気に当てます。

施工と加工

裁断

ボードの裁断には卓上ノコやポータブルタイプの丸ノコなどが便利です。手ノコを使うとより細かな裁断もできます。糸ノコを使うと曲線に切ることができます。多孔質繊維板は鋭利なナイフでも切れます。

穿孔

内装の内張りに使用する硬質繊維板は必要に応じて予め穿孔加工が可能です。穿孔加工を施したボードは通常、音響効果やデザイン目的で使用されます。穿孔加工はボードの注文時に機械で行い、上記の指示に加え、穴の大きさや間隔も指定できます。穴の大きさは通常直径4.8mmまたは7.1mmで、間隔は19mmまたは25mmです。一部の業者では穴の大きさや間隔が決まっている場合がありますので、注文前に内容を確認してください。

ベンディング

木質繊維板にはカーブを付けることもできます。厚さ4.8mm以下の硬質繊維板(ハードボード)に限りカーブをつけることができます。カーブの半径はボードの厚さの約50倍になります。つまり、厚さ4.8mmのボードの場合は250mmほどになります。ベンディング加工を施したボードは内装の内張りだけでなく、カーブをつけたコンクリート流し型などにも適しています。ベンディング加工を施したボードの固定金具にはネジを使います。

固定

遮風板は亜鉛メッキを施した丸釘(またはスクエアブラケット)で木製の土台に固定します。釘の長さは厚さ12mmのボードの場合は35mm以上、厚さ25mmのボードの場合は60mm以上必要です。固定金具の間隔は厚さ12mmのボードの端で75~100mm、厚さ25mmのボードで200mm、中央部の間隔は厚さ12mmのボードで150~200mm、厚さ25mmのボードで約300mmです。ボードの端から釘までは10mm以上空けてください。遮風板は枠組の柱の方向に合わせて張り付け、4辺すべてを枠に固定します。

多孔質の木質繊維板は木製の土台に釘で固定します。釘の長さは厚さ12mmのボードの場合は40 mm以上、厚さ22 mmのボードの場合は60mm以上必要です。壁に厚さ12mmのボードを2枚重ねて張る場合は、上のボードは長さ75~100mmの釘で固定します。

ボードの4辺では150mm間隔で、中央部は300mm間隔で固定し、釘打ちの列の間の間隔は400mmほど空けます。ボードの端から釘までは20mmほど空けてください。硬質繊維板は釘、ネジ、スクエアブラケット、接着剤で取り付けます。釘の長さはボードの厚さの3倍以上、30mm以上のものを使います。ネジの長さはボードの厚さの2.5倍以上、25mm以上のものを使います。

表面処理

パーティクルボードの表面可能には塗料、壁紙、ラミネート加工が可能です。木材の内装用の一般的な塗料はすべてボードの塗装に適しています。

硬質繊維板は塗装がしやすい素材です。多孔質の繊維板を塗装する場合はプライマーが必要です。プライマー処理をする場合はボードの表面を白色の内装用プライマーを一度薄く塗るか、予め壁紙用の接着剤を塗布します。また、工場で予めプライマー処理したボードもあります。

プライマー処理後、ボードのジョイント部にやすりをかけ表面を滑らかにします(必要に応じてボードのジョイント部に少量の充填材を塗布したり、釘頭を打ち込みます)。細い紙製のリボンを水で濡らし、縦方向のジョイント部に貼ります。古紙をボードに貼り、お好みの仕上げ用ペンキを二度塗りします。グラスファイバー製の壁紙や、ペンキ用壁紙などもコーティングに使用できます(塗装の下地として)。

多孔質の繊維板を張った壁にも壁紙を貼ることができます。壁に構造壁紙、ビニール製壁紙、二重壁紙が貼られている場合は、古紙を貼る場合と同じようにプライマー処理を行います。滑らかで薄いビニールまたは紙製の壁紙を使用する際は、まずボードに古紙を貼ってから通常通りに壁紙を貼ります。壁紙を貼る際は、壁紙に添付されている取扱説明書も確認してください。

繊維板の再利用と廃棄

再利用

ボードに破損がなく乾燥していれば、状況に応じて繊維板を再利用できます。繊維板の「処分方法」としては再利用が最も一般的な方法です。

廃棄

繊維板は主に天然の木から作られているため、地中に埋める、堆肥にする、埋め立てに使う、燃やすなどの方法で廃棄することが可能です。表面加工を施していない繊維板は通常の暖炉で他の木材と一緒に燃やすことができます。

繊維板の用途

建設

  • 屋根の遮風板と二重床板
  • 内装の内張り
  • 追加の絶縁材
  • コンクリート流し型とその他一時的な構造材(建設現場のフェンスや保護用ボードなど)

建築業界

  • 梁の腹板
  • 建具の受け板
  • 窓枠の表面材

輸送

  • 車の内装

その他用途

  • 梱包
  • 展示会などの構造物